【ポケモンS・V 連載】「香川愛生のポケモン強者（きょうしゃ）への道」第1回「最高のエース！ハッサム」
勝負の世界に身を置いている女流棋士の香川愛生先生は、じつは大のポケモンフリーク！
そこで『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』の世界でもランクバトルで高みを目指している、香川先生の不定期連載コラムがスタートです。その名も「強者（きょうしゃ）への道」！
第1回「最高のエース！ハッサム」
皆さんはじめまして！
将棋の女流棋士の香川愛生（まなお）といいます。
普段は将棋の対局や普及活動をしており、将棋の魅力をひとりでも多くの方に伝えるために、YouTubeで動画投稿をしたり、「週刊ファミ通」「QuizKnock」などでコラムを連載したりもしています。
こちらの新連載では、昨年11月に発売して全世界で大人気の『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』から、私が注目しているポケモンを取り上げたいと思います！
第1回は、私の一番大好きなポケモンで、現在ランクバトルでも大活躍をしている「ハッサム」をご紹介します！
■イチ押し！ハッサムの魅力
『ポケットモンスター 金・銀』で初登場して以来、人気、実力ともに併せ持ってきたポケモンで、私も子どものときに出会って以来ずっと一押しのポケモンです。真っ赤な体、鋭い目つき、スマートな動きがかっこいいですよね！『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』では光沢感にもグッときます。
今回はそんなハッサムの、バトルでの強さを考えていきましょう。
まずは、金・銀世代から登場した「はがね」タイプがとても優秀！
現在、ポケモンや技は18種類のタイプに分かれているのですが、なんと「はがね」タイプはそのうちの11タイプ（！）を半減以下に抑えることができるんです。さらに、ハッサムの「むし・はがね」という複合タイプは、ほのおタイプ以外に弱点がないとっても優秀なタイプなんですよ！（逆に、ほのおタイプは4倍弱点になってしまうので要注意です）
弱点を突かれづらいというのは、活躍の機会が多いということ。そんなハッサムの、具体的な戦い方をみていきましょう。
■『Pokémon HOME』を活用していく
ここで、とっても便利な公式アプリ『Pokémon HOME』を紹介します。
ここでは現在ランクバトルでどのポケモンが使われているのかなど、ランキング形式でとても見やすく表示されるんですよね。ポケモンバトルを上達するには欠かせないツールですから、まだの方はぜひダウンロードしてくださいね。
さて、ホームをみると、ハッサムの使用率はなんと13位!!
※23年2月25日時点
パルデア地方は400匹のポケモンがいますから、こんな上位で推しが奮闘していると思うと感慨深いです。
ハッサムを選択して、わざマシンのマークから人気のわざをチェックしましょう。
わざの種類や、使用率が載っています。自分で育成する際に参考になるのはもちろん、対戦相手のポケモンがどんなわざを使ってくるのかを考える材料にもなるので、私は普段から眺めるようにしています。
ハッサムの1位のわざ、ポケモントレーナーの皆さまならもちろんわかりますよね！
正解は「バレットパンチ」。
なんと採用率は99.9％!! ポケモンのわざは一度に４つまでしか覚えさせられませんが、その貴重な枠に確実に入っているということで、欠かせないわざであることが伺えると思います。
ハッサムの強さの秘訣は、特性「テクニシャン」。威力の低い（60以下の）わざの威力をあげてくれる、という効果です。
『ポケモン』というゲームはバトルのバランスが非常によく考えられて作られているゲームです。いち早く相手を倒すためには高威力の技を使っていくことは大事になってきますが、逆に威力の低いわざは優秀な追加効果があることが多いんです。なので、その技の威力をあげながら繰り出せる「テクニシャン」は優秀な特性なんですよね！
「バレットパンチ」も、威力がそこまで高くない代わりに必ず先制で攻撃できるはがねタイプの技となっています。テクニシャンの恩恵を受けることができますし、ポケモンとタイプが一致の技は威力があがるという仕様もありますから、まさにハッサムにぴったりの技ですよね。
さらに今作新要素の「テラスタル」（特定のタイプになることができる、もちろんそのタイプの技の威力もあがる）はがね、「こだわりハチマキ」（ひとつの技しか打てなくなるかわりに、威力があがる）と組み合わせることで、
タイプ一致×テラスタイプ×テクニシャン×こだわり
と威力のあげられる補正をもりもりにかけて、最強のバレットパンチを繰り出すことができるようになるんです！
次回以降で触れますが、2月1日から採用された「パラドックスポケモン」という、すばやくて強いポケモンたちにも先制して戦えるというのが、現環境のハッサムのわかりやすい強さと言えるでしょう。
他にも「いのちのたま」でわざを打ち分ける戦い方、さきほど紹介した受けの強さを活かした「とつげきチョッキ」を用いた型など、まだまだ開拓の可能性があるとも思います。
ポケモンはひとりではなく、6体のパーティから見せ合い、3体を選出するというのがバトルの醍醐味です。将棋でいえば、相手の形をみながらどんな戦形を選択し、どの駒組をしていくかという序盤の面白さが構築と似ていますよね。私も今後もいろいろなハッサムの型を研究していきたいと思っています。
今回は私の大好きなハッサムをご紹介しました。
一緒にランクバトル上位を目指す配信をゲームチャンネルでお届けしています。注目ポケモンはこちらのコラムで紹介したいと思います！
これからもよろしくお願いします。
女流四段。2008年に中学3年生でプロ入りし、2013年に初タイトル「女流王将」を獲得。
ゲームの知識も豊富で、コラム、番組MC、作品へのCV・ゲスト出演など多方面で活躍中。
ポケモンは『金・銀』からのファンで、好きなタイプははがねタイプ。大好きなハッサムとランクバトル上位を目指している。YouTubeチャンネルは登録者19万人越え。
公式Twitter：香川愛生 Manao Kagawa
公式Instagram：mno_shogi
YouTubeチャンネル：「女流棋士・香川愛生チャンネル」
YouTubeサブチャンネル：「香川愛生【ゲームチャンネル】」
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