マリオはドンキーコングを追いかけてキノコ王国にやってきた!?『ドンキーコング』で描かれる、“スーパー”になる前のマリオ

今でこそ何でもこなすスーパーヒーローのマリオですが、そんなマリオも最初から“スーパー”であったわけではありません。今回は、ゲームボーイ版『ドンキーコング』の話題を中心に、マリオの“スーパー”になる前のものがたりを振り返ってみたいと思います。
ポリーンをさらったドンキーコングを追って
『ドンキーコング』は1994年にゲームボーイで発売された、マリオが主役のアクションゲーム。
といっても今のマリオと異なり、足は遅く、ジャンプは低く、ちょっとの高さから落ちただけでもピクピクと気絶してしまいます。パワーアップアイテムも無く、持ち前の運動神経と知恵を使って、ポリーンを連れ去って逃げるドンキーコングを追いかけます。


その原作である一作目の『ドンキーコング』(1981年)は『スーパーマリオブラザーズ』(1985年)より前に発売された、まだ“スーパー”になる前のマリオのおはなし。
マリオの初登場作でもあります。
ゲームボーイ版は、一作目『ドンキーコング』のつづきのおはなしとなっています。マリオがちょっぴり弱いのも、冒険にまだ馴れていない感じの現れなのかもしれません。


ドンキーコングを追ってやってきた場所は…!?
ドンキーコングを追って砂漠や渓谷、飛行機の上を進むマリオ。そしてついに追い詰めたのは、ハテナブロックや土管のある場所。
そう、なんとキノコ王国なんです!
マリオはドンキーコングを追っているうちに、キノコ王国へやってきたんですね。スーパーキノコを取ってパワーアップし、ドンキーコングを懲らしめて一件落着。


「任天堂公式ガイドブック ドンキーコング」掲載の宮本茂さん(任天堂株式会社代表取締役フェロー。マリオやドンキーコングの生みの親)のインタビューによると、「最後に出てくるドンキーコングの故郷のあたりに、キノコの国がある」とのこと。
この後に、キノコ王国で活躍する『スーパーマリオ』へと続くんですね。
“都市からキノコ王国へ”のものがたり
なお、本作のステージ1は「BIG-CITY」。高いビルが並ぶ都市となっています。
ものがたりの始まりの場所であり、マリオが暮らしていた場所とも解釈できるかと思います。


都市に住むマリオが、なんやかんやあってキノコ王国へ……という流れは、2023年に公開された映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」とも共通していますね。
当時の宮本茂さんのインタビューによると、裏設定として「『ドンキーコング』は舞台がニューヨーク」であることを考えていたと語られており、この都市(ニューヨーク)から始まる設定が本作、そして映画にも反映されているのだと思われます。
『ドンキーコング』のファミコン版、ゲームボーイ版は『Nintendo Switch Online』で配信中。まだ“スーパー”になる前のマリオを、体験してみてはいかがでしょうか。
(ライター・kikai)
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