【インタビュー】任天堂の制作デザイナーが語る「マリオ花札」の制作秘話

任天堂のデザイナーが細部までこだわって作ったという「マリオ花札」。その制作秘話やこだわりのポイントを訊いた、発売当時の記事を紹介します。
(「Nintendo DREAM」2016年12月号掲載)
制作に込められた想いを訊く
1月から12月まで、48種類すべての札に『スーパーマリオ』キャラクターをあしらった「マリオ花札」。元の絵札のデザインに、どのように『マリオ』キャラクターをあしらったのか、任天堂の制作デザイナーさんに訊いてみました。
Q.マリオを花札にする際、こだわった部分は何ですか?
遊びやすいように強い札は豪華に、弱い札はそれなりの見栄えになるように絵柄のバランスを考えました。コレクション用としてすべての札を豪華に飾るのも考えたのですが、やっぱりこの札を使って遊んでほしいので。「任天堂は遊びを提供する会社」というのがこだわりでしょうか。花札の箱正面のデザインや、箱裏に貼られた証紙と呼ばれるシールのデザインまで今回用にデザインしなおしています。
ちなみに、パッケージ正面のマリオの肖像画には「キノコ」「フラワー」「スター」の3アイテムが隠れています!探さがしてみてください。

Q.絵札の配役は、どのようにして決めていったのですか?
月ごとにざっくりとですがテーマを決めて構成しています。例えば、三月の桜は女性キャラクターで統一していますし、五月の菖蒲には水に関わるキャラクターを集めていたりします。「ルイージマンション」や「ドンキーコング」といった、マリオシリーズ以外のテーマもありますがルイージやドンキーコングはどうしても参加させたかったので“マリオの仲間たち”というくくりで採用しました。


ちなみにネコマリオの身体にあるシマ模様の描き方は、元々のデザインにいた鹿の体毛の描き方と同じにしています。なかなか気が付く人はいないと思うのですが、そういった細かい部分までオリジナル花札を意識しているんですよ。

Q.色のズレがあるのは、意図的なのですか?
そうです。印刷方法などを通常の花札と同じやり方(※)で行うことになったので、それなら絵の風合いもオリジナルに近い方ほうが雰囲気が良くなると考えたからです。元の絵柄をじっくり観察しつつ、手作業で似せていきました。
※札の用紙や印刷は、「大統領」という任天堂の最高品質の花札と同じ仕様で、特色インキを9色も使って刷っています。


Q.お気に入りの札を教えてください
11月のカス札は、オリジナルのデザインとマリオのデザインの融合が非常に上手まくいったと思っているのでお気に入りです。印象的な元の札デザインも、ほとんど崩すことなくデザインできたと思います。

観賞用としても、遊んでも楽しい「マリオ花札」。細部までこだわられてデザインされたのがわかりますね。
「マリオ花札」の魅力については、こちらの記事も合わせてご覧ください。

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