【レビュー】「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」観るたびに新しい発見がある“マリオらしさ”
4月28日に公開が迫る、映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」。観るたびに新しい発見がある“マリオらしさ”でいっぱいの、クオリティの高いエンターテインメントでした!
マリオに詳しいライター・kikaiが、その感想をお伝えします。ネタバレはないのでご安心ください。
「マリオ」が誕生して42年、映画で描かれる新しいマリオ
ほぼすべてのマリオゲームを遊び、ギネスワールド記録を取るほどマリオグッズも持っているマリオ大好きライターのkikaiです。一足お先に試写会で映画を鑑賞し、何を感じたのか、素直に語ります!
マリオといえば、陽気で明るく、何度もキノコ王国を救ったり、スポーツもレースも万能なスーパーヒーロー!
……そんなイメージがありますが、映画のマリオは少し違います。
コンプレックスを抱える、うだつの上がらない配管工。時には周りに笑われ、ジャンプで着地に失敗し、ドンキーコングにボコボコにされ……と、ちょっと三枚目な感じ。
でも、そんなところが映画ならではの魅力なのです!
マリオはテレビゲームで生まれた、テレビゲームのキャラクターです。
マリオの持つ勇気やヒーロー像は、コントローラーによって操作したプレイヤーとシンクロしたもの。マリオはどんなゲーム体験でもプレイヤーに与えられるように、あえて深い設定を設けられてないといいます。
しかし、映画のマリオはプレイヤーの手を離れ、自身で考え、悩み、困難に立ち向かっていきます。声優のクリス・プラットさんや宮野真守さんに命を吹き込まれ、活き活きと。
いつも(ゲーム)と違うポジションで見るマリオは、少し不思議で、新鮮な体験。そうして描かれる“ちょっとダメ”なマリオが、良い意味でゲームとコントラストになっており、とても魅力的に描かれています。
1981年、『ドンキーコング』でデビューしたマリオ。
あれから42年、またひとつ“新たなマリオ”に出会えた気がします。
けれども!弟想いで、強敵に立ち向かう勇気を持っていることはゲームと同じ。
映画のスクリーンを通して、ゲームを遊んでいるときのようにマリオと気持ちをシンクロさせ、手に汗握る、ハラハラ&ワクワクを体感することができました!
全身を使ってマリオを感じましょう!
映画としてのおもしろさは、文句なし!
制作は「ミニオンズ」シリーズを手がけるイルミネーションスタジオ、そしてマリオの生みの親である任天堂の宮本茂さんがプロデューサーとして直々に関わっているわけですから、おもしろくないはずがありません。
ちょっとした仕草やシニカルな一言で笑わせたり、一方でホロリとするような感動シーンもあったりで、クオリティの高いエンターテインメントに仕上がっています。
思い返してみても、心に残るシーン、セリフ、たくさん思い浮かべられます。そういう作品って良い作品だと思うんです。
マニアックなちょっと深い視点から言うと、小ネタがとにかく多い!
ニューヨーク・ブルックリンの街並みに、そしてキノコ王国の城下町に、『マリオ』シリーズで見たいろんな要素が盛りだくさん!中にはちょっとマニアックな要素もありますよ。
BGMもよく聴くと『マリオ』シリーズからのアレンジが使われていたり、効果音もゲーム中と同じ音が使われていたりと、目で、耳で、しっかりとマリオの世界を感じることができます。
といっても、1回では背景の隅々まで見ている余裕は無いから、僕もこの後2回、3回と映画館へ足を運んで繰り返し観たいと思います!(9種類の上映方法もありますしね)
何度も観たくなる、観る度に新しい発見があるという点も、また“マリオらしさ”かもしれませんね。
それでは、映画館へ ヒァ・ウィ・ゴー!
物心付いたときからマリオゲームを遊び続ける、マリオがすきなひと。現在はマリオ専門家としてメディアでの執筆や動画配信活動を行う。マリオグッズ所有量ギネス記録保有。Twitter→@kikaim
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<映画情報>
公開日:4月28日(金)劇場公開
監督:アーロン・ホーヴァス、マイケル・ジェレニック
キャスト:クリス・プラット、アニャ・テイラー=ジョイ、チャーリー・デイ、ジャック・ブラック、キーガン=マイケル・キー、セス・ローゲン、フレッド・アーミンセン、ケヴィン・マイケル・リチャードソン、セバスティアン・マニスカルコ、チャールズ・マーティネー、宮野真守(日本語吹替版)、志田有彩(日本語吹替版)、畠中祐(日本語吹替版)、三宅健太(日本語吹替版)、関智一(日本語吹替版)
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