【プレイレビュー】この世界、好きすぎる! 豊かなキャラクターが織りなす、シリーズのエッセンスを凝縮した傑作『マリオ&ルイージRPG ブラザーシップ!』
11月7日(木)に発売となる、Nintendo Switch用ソフト『マリオ&ルイージRPG ブラザーシップ!』。
第一作目からすべてのシリーズを遊んできた、マリオ大好きライターのkikaiが先行プレイの感想をお届けします。
本記事はゲームを遊んだ感想が中心となりますので、ゲーム内容の紹介はこちらの記事もあわせてご覧ください。
目次
シリーズ完全新作が9年ぶりに登場!
くりくりの目に丸っこい顔のマリオとルイージが、力をあわせて冒険するブラザーアクションRPG『マリオ&ルイージRPG』。
2003年にゲームボーイアドバンスで第一作が発売されシリーズを重ねてきましたが、今回発売されるのは『マリオ&ルイージRPG ペーパーマリオMIX』(2015年/ニンテンドー3DS)以来、なんと9年ぶりの完全新作!
だいぶご無沙汰していましたが、その分すべてがパワーアップして帰ってきました!
コネクタルランドで幕開ける、新たな冒険
本作の舞台は「コネクタルランド」。
キノコ王国から謎の光に包まれてやってきたマリオたちは、バラバラになったコネクタルランドを戻すため、船のような島「船島」に乗って漂流島をつなげる旅に出ます。
マリオとルイージのコンビネーションがパワーアップ!
本作の要は、マリオとルイージの協力アクション。
ジャンプやハンマーといった基本アクションのほか、フィールドでは「ブラザーアクション」を使って難所を越えたり、バトルでは「ブラザーアタック」を使って敵に強力なダメージを与えます。
そんなブラザー要素が、本作ではよりパワーアップ!
バトルではブラザーの協力がより重要に!
バトルはコマンド選択式であるもののアクション要素が強く、攻撃の際はタイミングよくボタンを押すアクションコマンドを成功させることで与えるダメージがアップします。敵の攻撃も、タイミングよくジャンプで回避したり、ハンマーで反撃したり。
通常ワザであるハンマーやジャンプには「コンビネーションアタック」が導入され、ブラザーで協力することでより強力なダメージを与えられます。マリオがジャンプ攻撃する場合は、敵を踏みつけたあと、ルイージを足がかりにし、さらに敵を踏みつけます。アクションコマンドとしてはA(マリオ)→B(ルイージ)→A(マリオ)と順に押していく形。
片方が倒れているとソロアタックになり与えるダメージが減ってしまうので、ここでもブラザーの協力が必要となるわけですね。どんなときも二人は一緒!
BP(ブラザーポイント)を消費して繰り出す特別ワザ「ブラザーアタック」は、どれも強力!そしてドハデな演出が楽しめます。
こうらを連続で蹴って攻撃する「アカこうら」や「ミドリこうら」も、最後の蹴りでガツンとカッコよく決める!これがテンション上がる!そして気持ちいい!
懐かしのブラザーアタックがいくつか登場するのも、往年のファンとしては嬉しいところ。
バトルにおいては、セットすることでさまざまな補助効果を与える「バトルプラグ」という要素も。敵の回避を楽にするものや、追撃する効果を追加するものなど、多くの種類があります。
これらはずっと使えるわけではなく、決められた回数を使うと効果が切れて再復活までしばらく充電が必要となるので、上手く運用していくのがミソ。バトルの戦略に幅が広がります。
余談ですが、説明文などでマリオやルイージが対象なことを、“二人”とかではなく“兄弟”と表記しているところも好きです。こういう細かい部分からも、ブラザー要素を大切にしているのがわかりますね。
ルイージのひらめきに頼る「ルイージセンス」
マリオとルイージの協力アクションの新要素となる、「ルイージセンス」。
冒険で行き詰まるとルイージが何かをひらめき、打開策のヒントをくれます。
フィールド上でルイージと役割分担してそれぞれでしかけを操作したり、ブロックを壊したり野菜を引っこ抜く作業をルイージに任せたり、ときには囮になったり…!?
「ルイージセンス」で、ルイージはいろんなことを担当してくれます。
なお、フィールドではルイージはマリオの後を自動で付いてくるので、それぞれを操作する必要はありません(特定の場面以外)。マリオがジャンプで段差を跳び越えれば、ルイージも自動で跳び越えてくれます。
「ルイージセンス」とあわせて、フィールドでの操作も煩わしいことなく快適に進めます。
「ルイージセンス」はバトルでも活躍!
主にボス戦において、フィールドのしかけをうまく利用することでバトルを有利にできます。例えば、バルブをつなげて水を噴射させ、敵を気絶させたりと。
今回のルイージは、何だか冴えてる!?
一方で、漂流島への着陸の仕方が毎回違っていたり、重要なシーンで寝ちゃったりと、クスっと笑えるようなチャーミングなルイージのシーンも満載です。
表情豊かに描かれるブラザー
シーンといえば、マリオたちの表情がとても良い!
今までのシリーズのドットから3Dモデルへとグラフィックが変化しましたが、ドット時代のコミカルな動きや表情は健在です。目を見開き大きく口を開いた“ギャグ顔”は、アニメ調のグラフィックとマッチして見ているだけで楽しいです。
コミカルなシーンも多い作品なだけに、画面映えしますね。
キズナがカギとなる、笑いアリ涙アリのストーリー
コネクタルランドはいくつかの海域に別れており、それぞれに何個かの漂流島が用意されています。
船島に乗って大海原を進み、それらの島をつなげていく(クリアしていく)のが冒険の主な目的。
漂流島ごとに異なるテーマやストーリーなどが用意されおり「次などんな島なんだろう?」とワクワクしながら進めることができます。1つの島も程よい大きさで(例外はありますが)、ワクワクを維持したままサクサクと進めます。
漂流島によってBGMも変わり、到着と同時に聴いたことないBGMが流れるのも「新しい島に来た!」って感じがして良い!
個性豊かなキャラクターたちに惹かれる!
そして、登場するキャラクターとストーリーがとっても良いんです!
漂流島ごとにさまざまなキャラクターたちが登場し密度高くストーリーが展開されていくのも、どんどん進めたくなるポイントの1つ。
多くは漂流島で出会うことになるのですが、島を離れたらサヨナラではなく、中には島をつなげたあとに船島にやってくる住人もおり、世界を救うために団結します。
船島にどんどんキャラクターが集っていって、できることが増えていくのも楽しい!
そして何より、コネクタルランドの住人たちが愛おしい!
中でも“推し”は、マリオたちが船島に飛ばされ、最初に出会うコネッタ。
新人ソダテナーとして世界を救うために役割を全うしようとする、健気な頑張りに心打たれます。ちょっとした表情や仕草もかわいらしい!
そんなコネッタには、尊敬している先生がいたようですが……。
ここではこれ以上は語りませんが、ストーリーを進めるほど気になっていくキャラクターです。
そして、お馴染みのピーチやイエロースター、クッパ軍団も登場。
コネクタルランドの住人とのコミュニケーションも必見です。ハンカチなしには見られないシーンも!
本当に好きになるキャラクターばかりで、その世界が愛おしく、織りなすストーリーが相乗効果となってどんどん引き込まれていきます!
たっぷり楽しめる!やり込み要素も充実
キャラクターのことばかり書いてきましたが、冒険もたっぷり楽しめます。
例えば、漂流島をつなげると「コネクタルフラワー」が咲き、島内の新たな場所へ行けるようになります。「コネリー」が出現するようになったりと、ふたたび島の探索が楽しめます。
キャラクターたちの依頼を解決する、サブエピソードも。
意外な一面を知られたりするので、よりキャラクターを深く知りたい人にもうってつけ。もちろんクリアすれば報酬がもらえます。
ほか、海上にある変な形の岩礁を見つけたり!
世界中に隠れた、クセ強めの喋るカブ「カブじい」を探したり!
船島で釣りを楽しんだり!
ミニゲームが用意された小さい漂流島があったり!
記録にチャレンジしたり!
などなど、冒険を飽きさせない工夫が随所に盛り込まれています。
9年ぶりの新作は、待った甲斐ある傑作!
語り尽くせないほどの魅力が詰まった、『マリオ&ルイージRPG』シリーズ最新作。
9年も待つと必然と期待値も上がってしまいますが、そのハードルをゆうに超えるおもしろさと壮大な冒険が待っています!
シリーズをすべて遊んだ、舌の肥えた自分でも大満足!シリーズのエッセンスはそのままに、より楽しく・深く・遊びやすくなった印象です。サポートも充実しているので「初めて遊ぶけど、アクションはちょっと苦手…」という人でも安心して楽しめることでしょう。
そして、コネクタルランドの個性豊かなキャラクターたちが織りなす、“キズナ”の物語は必見です!
まるでアニメを見ているかのような表情豊かなアクションに、笑いアリ涙アリの展開。きっとこの世界が好きになるはず。
いざ、コネクタルランドへ!ヨーソロー!
(ライター・kikai)
<製品概要>
発売日:2024年11月7日(木)
価格:パッケージ版 7,128円(税込)/ ダウンロード版 7,100円(税込)
対応ハード:Nintendo Switch
▶︎公式サイト
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