任天堂のDNAを感じられるホテル「丸福樓」ってどんなところ?任天堂旧本社社屋を改装した建物内部を紹介!
京都・鍵屋町にある、任天堂旧本社社屋を改装して2022年4月1日にオープンしたホテル「丸福樓(まるふくろう)」。今から100年近く前から存在する建物の中には、当時の趣を活かした内装や任天堂で使われていたさまざまなものが残されています。
本記事ではそんな「丸福樓」の内部を、写真たっぷりで紹介します!
※写真は2023年6月時点のものです。
4棟から成る「丸福樓」
丸福樓は昭和6年に上棟された任天堂旧本社社屋を改装して利用おり、当時の趣が随所に残されているが特徴。アール・デコ様式を取り入れた外観も、ほぼそのまま残されています。
任天堂旧本社社屋は事務棟・住宅棟・倉庫棟の3棟から成り、ホテルとして改装された丸福樓では、スペード・ダイアモンド棟、ハート棟、クラブ棟と、それぞれトランプのスート(絵柄)の名前が付けられています。
棟は隣接して建てられており、敷地内の中庭を通って行き来します。
それぞれの棟を見ていきましょう。
スペード棟
ラウンジやレセプションのある棟。
入口をくぐると、タイル張りの廊下があり受付に続きます。
宿泊する際に最初に入る棟であり、ライブラリーやバー、ラウンジなどが用意されている、メインとなる棟です。
アオサギの像
ラウンジの近くには、アオサギの像が鎮座。本体はダンボール、羽根にはホテル改装時に剥がされた旧本社社屋の壁紙が使われているそうです。丸福樓の近くには鴨川が流れており、建物周辺にもアオサギが多く見られました。
ゲストラウンジ
チェックインする際に使われる部屋。当時は商談などで使われていた部屋で、革張りの椅子は当時からあるものだそうです。
レゴ認定プロビルダーの三井淳平氏による、丸福樓を再現したレゴも飾られていました。
ライブラリー「dNa(でぃーえぬえー)」
2階に上がると、ライブラリー「dNa(でぃーえぬえー)」があります。
ここは書物や作品、任天堂のプロダクトが置かれた部屋。案内には“任天堂の、そして創業家 山内家のDNAを、次の担い手へ、次の時代へ、受け継ぐための場所”と書かれており、まさに任天堂の哲学を感じられる場所となっています。
棚の中には任天堂を構成する書物やプロダクトがズラリ。
それらに加え、アーティストが手がけた任天堂プロダクトをモチーフにした作品も置かれています。何のモチーフか考えてみるのも楽しいですよ。
任天堂プロダクトの解説をした映像作品「TOY LIBRARY」もあります。パドルコントローラーを操作して、プロダクトのパッケージなどを立体映像で見ることができました。
元代表取締役社長、山内溥氏の哲学である「独創」の文字が記されたパネルと、片目の無いダルマも。
片目の無いダルマは、山内溥氏の部屋に置かれていたダルマを再現したもので、“両目が入って完成することはない。すなわち成功したと思える瞬間は永遠にやってこない”という理念に基づいているそうです。
ミニバー
ライブラリーと同じ2階には、宿泊者が自由に使えるバーカウンターも完備。
なお、これらがあるエリアは施錠されており、宿泊時に教えられるパスワードで開場します。
また、同じ2階にはモニターが設置された小さな空間も。
こちらの動きに合わせて模様がリアルタイムで変化していき、任天堂の目指すインタラクティブ性を表しているそうです。
ダイアモンド棟
スペード棟に増設する形で建てられた、新しい棟。スペード棟と繋がっており、意識して見ないとどこから棟が変わったのか気付かないぐらいです。
1階には軽食ができるダイニングラウンジがあり、2~4階は宿泊部屋になっています。
軽食と一緒にトランプと花札も置かれており、外国人観光客が遊んでいる姿も見られました。