考察『BotW』の世界「ハイラル種族研究会【ゾーラ族】」(2017年6月号より)
ゴロン族はこちら
リト族はこちら
ゲルド族はこちら
・ネタバレも含んでいる場合があります。
【ゾーラ族とは】
清水の豊富なラネール地方を中心に暮らす水生部族。魚に似たヒレや個々にさまざまな色のウロコを有する。水中での活動に長ける反面、電気には弱い。ハイラル王国とは別に独自に王政を敷き、代々王族が一族をまとめる長の座を受け継ぐ。
<主要な人物>
心優しいゾーラの英傑[ミファー]
ドレファン王の娘でゾーラ族の姫。一族を代表する英傑として、厄災討伐のために神獣ヴァ・ルッタに乗り込む。心優しく物静かな性格だが芯は強く、世界を守るため厄災ガノンとの戦いに身を投じた。リンクとはお互いに幼いころから遊んでいた幼なじみでもある。
▲他人の傷を癒す不思議な能力を持つ。その癒しの力で戦士たちを治療し、心身ともに大きな支えとなる
▲誕生の際に祝いの品として送られた「光鱗の槍」が愛槍。その腕は一流で、里の中心には槍を扱うミファーの像が建てられている
ゾーラのプリンス [シド]
現ゾーラ王ドレファンの子息であり、英傑でもある姫ミファーの弟。王族でありながらも気さくで他種族であろうとも誰にでも分け隔てなく接する性格から、住人たちの憧れの的になっている。常に明るくポジティブで、「最高だゾ!」が口癖。何よりも民を想い、里の危機には自ら里を出て行動する。
▲優れた筋力を持つゾーラ族の中でも並外れた身体能力を持つ。特に高い瞬発力による華麗なジャンプや、ハイリア人を背に乗せた状態でも高スピードで自在に泳ぐ遊泳能力は目を見張るほど
▲常に快活な言動で周囲を明るくする、王族の鑑とも言えるシド。しかし彼もまた、人には見せないところで1人物思いにふけることも
ゾーラ王ドレファンは長い歴史を誇る一族の史実を残すため、自らの手で伝承や自身の体験を筆録し、ある石工に石碑の作成を命じた。計7章に分けて記されたゾーラ史には、王族に受け継がれし鎧の逸話や、賢者となった一族の祖である姫に関する記述など、ゾーラ族を紐解くにあたり貴重な記録が多く記されている。
<生態・生活様式>
成長速度が遅く、長命
他種族に比べ、非常に長命な種族である。成長速度も遅く、100年前の大厄災の経験者も多い。100歳を超えるゾーラ族は語尾に「ゾラ」を付けるが、厄災未経験か厄災時に子供だった者は「ゾラ」を付けないという特徴がある。
▲ミファーと同じくリンクの友人であったリトバン。幼くはない若い娘(100歳未満)がいることから、ゾーラの130歳程度で人間でいう中年と呼ばれる歳にあたることが推察できる
魚を獲り暮らす
遊泳能力に長けるゾーラ族の中には、里周辺で食用となる魚を獲り生計を立てている者も。里のよろず屋は新鮮な魚をウリにしており、他種族の商人が魚を仕入れに訪れることもある。
プールがベッド替わり
睡眠時において一般的な寝具は使用せず、里内にある深くて巨大なプールに浸かり、顔のみを水面に出して眠りにつく。またプールは里の住人間で共用のため、個々の住宅は存在しない。
独特のゾーラ的慣用句
人と異なる体躯を持つことからか、日常会話での言い回しにも独特の表現が使われることが多い。例えばゾーラの「ヒレ折れ」とは、名誉を傷つけられるという意味の「名折れ」に相当。ほかにも「ヒレ」や「泡」などの言葉が慣用句に使われる機会も多く、特に老年のゾーラ族がよく口にする。
<ゾーラの里>
独自の石造技術により設計され、里すべてで1つの彫刻とも称される美しい都市。「夜光石」が資材として使用されているため、夜間でも里全体が淡い光に包まれる。
<文化・風習>
観光客向けの用意もあるが……
宿屋には高級なウォーターベッドが用意されるなど、訪問者に向けた施設も整備され、かつては多くの観光客で賑わっていた。しかし降り続く豪雨のため次第に足が遠のき、同族相手では商売が難しい防具屋は閉店している。
亡き王女を想う英傑祭
年に1度行われる「英傑祭」は最も大きな祭事のひとつ。大厄災により命を落とした王女を称えるために100年前から始まったとされる。また英傑祭で披露される古の歌には、勇者を導く秘密が隠されているという。
ドレファン王の石碑の1つに、1万年以上前にハイリア王国の救援のもと行われた治水事業をきっかけとして、両王家間で協力関係が築かれたという記録が残っている。しかし、100年前の大厄災以降、老年のゾーラ族の中ではハイリア人への不信感が高まっている。