スリッピーは子供の頃オタマジャクシだった! 『スターフォックス』シリーズの世界観を開発者に直撃!
DS『スターフォックスコマンド』での変化
『スターフォックス』シリーズで一番新しい世界が描かれているのは、DSの『コマンド』。若い読者の場合、『コマンド』→『64』の順で遊んだ人も結構いるでしょう。すると、キャットやグレートフォックスがちょっと違うということに気付いたかな? その理由を、今村さんに訊いてみました。
キャットの性格と容姿
—— 『コマンド』のキャットは、『64』のときと性格がちょっと違うように感じたのですが…。
今村 性格は変えてないと思いますよ。見た目はファッショナブルな方向に僕が変えたんですけど。もしかしたら、セリフが増えたからそういうふうに感じられたのかもしれないです。
—— 『64』はセクシー路線で、『コマンド』では姉御肌なのかな、と。
今村 あーそうかも。そこは、漫画「さらば愛しのファルコ」でのイメージを踏襲している感じになるのかな。
—— たしかに漫画のキャットは女親分という雰囲気でしたね。漫画といえば、キャットといい関係だったクールはどうなったんですか?
今村 どうなったんでしょうね。僕も知りたいです(笑)。
グレートフォックスの形状
今村 もとのグレートフォックスって、ゲームキューブ『スターフォックス アサルト』でぶっ壊れたじゃないですか。だから、『コマンド』では宇宙空母をレンタルしているんですよ。いかにも普通の戦艦だったでしょ。だからスターウルフとか、ほかの人たちも同じ戦艦を使っていたわけです(笑)。
SFシンボルマークはピグマがデザインしていた!!
当時、店頭で配布されていた冊子の中には、アーウィンの図解が掲載されていた。そして驚きの新事実、スターフォックスの狐マークはピグマのデザインだという。敵となったピグマだが、当時の関係性が示唆される。
ベルツィーノの職業は一体?
スリッピーの父・ベルツィーノ・トード。彼はN64版のサイトでその存在が明かされ、スペースダイナミス社に勤務していることがわかった。しかし、GC『アサルト』ではコーネリア軍の研究責任者として登場。しかも17年前もコーネリア軍として戦っていたらしい。研究者であることは確実で、それは時間軸が最後のDS『コマンド』でも変わらない。しかし、彼は本当はどこに所属しているのか、謎が謎を呼んでいた。そこで、今村さんに訊いてみた。
今村 『アサルト』を作っているとき、アパロイドという存在がいきなり現れたというよりは、すでにそういう存在が過去にいたという方がつながりができて、物語に深みが増すと思ったんです。それでベルツィーノを過去に戦ったことのあるコーネリア軍の責任者にしたんですけど…ね(笑)。
—— そうなると、それより後の『64』の設定でスペースダイナミクス社に入っているので、『アサルト』のときに、またコーネリア軍に戻ったことになっちゃうと。
今村 そこなんですよ。彼は天才科学者なんで、委託社員という形でいろいろな軍の依頼や、スペースダイナミクス社の仕事もしていたんではないかと思います(笑)。
遊撃隊スターフォックスの未来は?
『スターフォックス』のこれからはどうなるのか。シリーズで最も後の物語はDSの『コマンド』だが、このゲームはエンディングがいくつもある。どれが本当の結末なのかを尋ねるとともに、今後のフォックスについて問う。
—— 『コマンド』のエンディングの中ではどれが正史になるのですか?
今村 それは遊んだ人に決めてもらえたらと思っています。
ディラン でも、今村さんが描いたエンディングの絵はインパクトあったよね。フォックスが泣いているヤツとか(笑)。
—— あれはやっぱり今村さんが描いたものだったんですね。ということは、いつか続編を作ることになったときに、どれかを正史にするんでしょうね。
ディラン きっと、そのとき選ぶんだと思います。
—— フォックスの息子、マーカスが主人公になる可能性もあると。
今村 うん。でも、実をいうと僕の中では、『コマンド』で物語時間軸としてのフォックス編は終わらせたいっていうのもあるんです。だから今後、続編を作るとしても『64』と『アドベンチャー』の間の話をするとか、『64』の前の話をするとかになるんじゃないかな。『コマンド』って、これっていう終わりがないので、とってもゲームらしいと思うんです。
『コマンド』のマルチなエンディングいろいろ
以上、マニアックな世界観研究でした!
やっぱり『スターフォックス』はゲームだけでなく、その世界設定もおもしろい!
そんな本記事の最後は、ショートアニメ『スターフォックスゼロ ザ・バトル・ビギンズ』の映像を堪能してお別れしたいと思います!
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