【平林久和 コラム】Nintendo Switch 2について個人的感想。日本優遇価格と太ももマウスが素晴らしい

ニンテンドードリーム本誌にて「平林久和のゲーム解剖学」を連載中のゲームアナリスト平林久和さんによる、Nintendo Switch 2の所感・体験レポートをお届けします。
「Nintendo Switch 2」に関する新情報の中でとくに注目すべきポイント
4月2日に「Nintendo Direct: Nintendo Switch 2 – 2025.4.2」が放送されました。
翌4月3日には関係者向けの体験イベント「Nintendo Switch 2 Premiere」が開催されました。複数のメディアで報じられた、「Nintendo Switch 2」に関する新情報の中でとくに注目すべきポイントについて、私なりの視点で解説したいと思います。
例外的に優遇された日本
まずは価格(メーカー希望小売価格)について。Nintendo Switch 2は、日本語・国内専用機を4万9980円(税込)、多言語版を6万9980円(税込)で販売予定。北米価格は449.99ドル、欧州価格は469.99ユーロで販売予定と発表されました。4月3日現在、1USドルは146.90円、1ユーロは161.42円なので、日本で買う国内専用のNintendo Switch 2は破格に安くなっています。
多くの方が「5万円を切ってくれて嬉しい」と喜んでいるようですが、これは日本のゲームユーザーにとって本当にラッキーな発表でした。

経済学には「一物一価の原則」というものがあります。
これは、同一の商品は市場内で同一の価格になるという原則です。しかし、この原則には例外もあり、各地域の事情に応じて価格を変える「地域別価格戦略」という経営手法も存在します。
任天堂は今回、この地域別価格戦略を採用し、日本を最も安い価格設定の地域としたのです。これは任天堂にとって大きな英断だったはずです。過去のゲーム機発売においてこのような前例はありません。また価格の安い地域で購入した製品を、高い地域に持ち込んで販売するといった問題に対応する必要があるからです。
それでも任天堂がこの戦略を選んだことは、日本のゲームユーザーを大切にする意志が込められていると言えるでしょう。
グラフィック性能の向上、ゲームチャットとマウス
Nintendo Switch 2には、グラフィック性能を向上させるためのさまざまな改良が施されています。携帯モードの解像度は1920×1080ピクセルとなって、フルHDに対応。Nintendo Switchは1280×720ピクセルだったので、約2倍の画素数となり、大幅に画質が良くなりました。
また液晶はHDR(ハイダイナミックレンジ)に対応します。映像内の暗い部分はより暗く、明るい部分はより明るく表示できます。1秒間に動画が何枚の画像で構成されているかを示す単位=フレームレート(fps)は最大120fpsに対応します。Nintendo Switchの30または60を大幅に上回ります。ドックを使用したTVモードでは4K映像を出力できます。
『マリオカート ワールド』をプレイしてみると実感できます。
路面の質感、遠景として見える空、水(池や川)がリアルに描写されています。とくにカートの些細な挙動に対してでも丁寧に描写されたエフェクトが印象的でした。数十万円する高価なゲーミングPCと比較すれば見劣りする部分もあるでしょうが、Nintendo Switch的なゲームを遊ぶには十分な性能です。

グラフィック性能とは別にNintendo Switch 2が積極的に推している機能が2つあります。
1つ目はCボタンを活用したゲームチャット(ボイスチャット機能と、別売りカメラを使ったビデオチャット機能)です。これは現代のゲーム環境において必須の機能と言えます。
ゲームをプレイしながらコミュニケーションできるということは、多くのゲームプレイヤーのニーズを満たすでしょう。同じゲームでも、一緒に遊ぶ相手が楽しい人であればさらに楽しさが倍増しますからね。Nintendo Switch 2をきっかけに、ボイスチャットやビデオチャットを活用したゲームのプレイスタイルがますます普及していくことでしょう。
2つ目の機能は、Joy-Con 2をマウスとして使えることです。「Nintendo Direct」でも「マウス」という言葉が何度も登場し、「Nintendo Switch 2 Premiere」でも、マウス機能を活用した遊びを複数のブースで体験することができました。
さて、このマウス機能。はじめは単なるコントローラーの代用程度に思っていましたが、実際に体験してみるとその価値観は大きく変わりました。この革新的なマウス機能は、Nintendo Switch 2の可能性を広げる重要な要素となるかもしれません。
『Drag x Drive(ドラッグ アンド ドライブ)』のインパクトは絶大
マウス機能の真価を体験できたのが2025年夏発売予定の『Drag x Drive』という新作ゲームでした。
最初に見た印象では車椅子バスケットボールを連想させるため、Xでは「車椅子に乗った子供たちを元気にするゲーム」といった投稿も見られました。そのため、私は社会貢献も目的とした穏やかなゲームかと勝手に想像していました。
ところが、実際に遊んでみると予想は良い意味で裏切られました。『Drag x Drive』はかなり激しく、プレイすると熱くなるゲームだったのです。
『Drag x Drive』は、Joy-Con 2を両手で持ってマウス操作するゲームです。右のマウスを前に出すと左旋回し、左のマウスを前に出すと右旋回します。両方のマウスを前に押し出せば前進、後ろに引けば後退します。この操作自体が新鮮で、ただ動かしているだけでも楽しさを感じることができます。
興味深いのは、チュートリアルで「太ももを使ってジョイコンを操作してみよう」と促される点です。
「太ももって何ですか?」と私は説明員の方に尋ねると「机上での操作が基本ですが、太ももにこすりつけるようにして操作する方がやりやすいという方もいるので試してみてください」と言われました。試してみると……とくに猛スピードで前進する際には効果的だということに気づきました。
私は30年以上もマウスを使ってきましたが、まさか高速で自分の太ももにこすりつけるような使い方があるとは思いもしませんでした。この操作感覚は、今までのゲーム体験にはなかったものです。
ゲームの内容は3対3で行われるバスケットボールです。敵のパスコースを塞いだり、ボールを持つ敵に衝突したりする操作が痛快です。私は得意になってJoy-Con 2を太ももにこすりつけていました。で、ボールを奪ってゴール下に入ったらマウスを空中に持ち上げて、手首を前に倒す動作をします。ちょうどダーツを投げる感じです。いわゆる「スナップを利かす」動きです。この操作も新鮮でまた気持ちいいものでした。
まだNintendo Switch 2を体験していない皆さんは、「ジョイコンをマウスとして使えるって、それがどう革新的なの?」と思われるかもしれません。私も24時間前はそう思っていました。ですが、『Drag x Drive』を遊ぶとその意味が一瞬にしてわかるはずです。

というわけで、これからNintendo Switch 2を体験する皆さんにアドバイスです。
『Drag x Drive』をぜひ、遊んでみてください。太ももにJoy-Con 2をこすりつけてみてください。その際、ズボンのポケットにはモノを入れないようにして遊びましょう。
Nintendo Switch 2 について、さらに詳しいお話は、ニンテンドードリーム2025年6月号(4月21日発売)の連載「平林久和のゲーム解剖学」で読むことができますので、そちらもお楽しみに!
Switch2関連の記事をまとめてチェック!
▶︎ Nintendo Switch 2 の記事一覧はこちら
▼こちらの記事もお楽しみください



© Nintendo